本日のテーマは「広告宣伝費×消費税」です。
広告宣伝費は全て課税仕入れ?
国内の新聞雑誌等への広告掲載料やチラシの作成等は広告宣伝費として課税仕入れとなりますが、広告宣伝費は全て課税仕入れというわけではありません。海外での広告宣伝費やプリベイトカードを得意先へ交付する場合は課税仕入れとなりません。続きもお読みいただき理解を深めて頂ければと思います。
クオカードなどのプリペイドカード
プリペイドカード等購入した場合の消費税の課税関係は次の通りです。
内容 | 消費税 |
広告宣伝用として 得意先へ交付した場合 |
・プリベイドカードの購入 プリペイドカード等の購入は非課税取引です。 ・他社へ交付 購入したプリペイドカード等を自ら使用せず、 他社へ交付する場合は不課税取引となり 課税仕入れとはなりません。 |
業務用として 自社で使用する場合 |
・プリベイドカードの購入 上記と同様、非課税取引です。 ・自ら使用した場合 使用した時点で役務の提供等を受けることになります。 したがって使用した時点での課税仕入れとなります。 尚、継続適用を条件として、プリペイドカード等を 購入した時点で課税仕入れとすることもできます。 |
広告宣伝用として交付するプリペイドカード等
広告宣伝用として得意先へ交付するプリペイドカード等で、無地のものを購入し、社名等を印刷した場合の消費税の課税関係は次の通りです。
プリペイドカード等の購入費 | 非課税取引ですので課税仕入れとなりません。 |
社名等の印刷費用 | 課税仕入れとなります。 |
海外での広告掲載
海外の雑誌への広告掲載
広告についての国内・国外判定は、広告の提供場所によって判定します。
海外の雑誌の広告掲載は、広告の提供場所が国外となっていますので、国外取引となり課税入れに該当しません。
海外のウェブサイトへの広告掲載
インターネット上の広告は、広告の提供地を特定することが困難ですので、ウェブサイトの運営会社の事務所等の所在地により国内取引国外取引を判定していました。
しかし、平成27年10月1日以後は、広告役務の提供を受ける事業者の住所地等の所在地により国内取引・国外取引を判定することとなりました。
したがって海外に所在するウェブサイト運営会社へ支払う広告掲載料は、広告役務の提供を受けた事業者で判定し、国内取引として課税取引(リバースチャージ方式)に該当します。